小さな気遣い、大きな飛躍

 復活!

 いやー、健康体って良いですねー。
 いつも朝は「くそっ、ねみー。会社休みてー」とか思っているのですが、病気だとその不満すら覚える余裕もありませんからね。
 今朝もやはり眠かったことは眠かったのですが、そう思えること自体幸せでした(笑)。
 何気ない日常に幸せって詰まってるのね、ホント……(シミジミ)。

 さて、今日は三時間も残業してしまいました。さっき帰ってきたばっかです。
 やはりちょっと休むと仕事がたまってるー……。うーむ、こりゃしばらく遅いな。まぁ、残業も健康だからこそ出来ることなので、考えようによっちゃ別にいいんですが。

 ところで、私のチームは現在三人です。「ミス・ミスター」が異動で抜け、「死語使い」と、ちょっと話しかけづらい女性と私の三人で一緒に仕事をしています。
 他の二人の女性はキャラリアも高く、私よりずっと長時間働いております。なのでいつもなら、私が帰る前に彼女たちがいなくなるということはまずありませんでした。
 しかし、今日はちょっと違いました。

 八時過ぎ。
 すでに居室には私達三人以外、誰もいません。上司も帰ってしまいました。そして――

「おさきでーす」

 と、死語使いの声。
 ついに彼女もいなくなってしまいました。どうやら彼女はいつもこの時間帯に帰っているようです(スゴイネ)。
 残されたのは私と、普段殆ど喋らない入社二十年目のベテラン女性の二人だけ
 この時間になるとエアコンも止まり、静まりかえった居室内にキーボードを叩く音だけが響きます。
 異常に重い空気。
 私も早く帰らねばと、つかみ所のない焦燥感に駆られてきました。
 すると喉の奥からせり上がってくる物が。
 私の病気。まぁ殆ど治ってはいるのですが、咳だけは完全には止まっていません。ほら、病気の後って何かこうちょっとした猶予期間みたいなのがあるじゃないですか。
 今はその段階です。


「ゲホン!」


 さすがに我慢できず、私は一回だけ大きく咳き込みました。
 まさに静寂を撃ち破る闖入者。
 すると――

「そういえば飛乃さん、さ。病気治ったの?」

 普段話さない彼女の方から話しかけてきました。
 彼女なりに気を遣ってくれたのでしょう。恐そうな雰囲気からは想像できない優しさを見せられると、ちょっとグラッときます(ぇ)。

「ええ……。でもまだ咳がちょっと……」

「ああ、分かる分かる。咳ってなかなかとまんないよね」

 お、何だ何だ。
 やけにフレンドリーで良い感じだぞ。

「そうなんですよねー」

「そーゆーのって何てゆーんだっけ……。病気の後の長引くヤツ……」

 病気の後? 何か名称あったか?
 彼女はちょっとコチラを見ながら考え、

「あー、何だったかなー……」

 更に考え、

「ココまで出てきてんだけどなー……」

 そして、何か思いついたのか眉を顰めながら、



















「後遺症?」



 ちげーよ。










 いやー、ビックリしました。
 咳くらいで日常生活に支障をきたすほど弱々しく見られているのでしょうか。
 コレから彼女のことは「飛躍魔人」と呼ぶことにします。

 でもまぁ、ちょっと距離が縮まったみたいでよかったです(笑)。


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コメント


ひき始めと治り初めが肝心ってききますよね。
でも、最近どんどん咳がひどくなっていっているような……。

えーと・・・病気の後引きずるのは後遺症じゃなくて・・・
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
後遺症?(殴蹴投

あぁ、そうそう、ぶりかえしでしたよね?

風邪をぶりかえさないよう健康には気をつけてください。

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