気が付けば毒沼

 今日で三月も終わりです。
 来週からはついに新年度。
 実は私の会社、一ヶ月くらい前に結構大きな機構改革がありまして。総勢170名もの異動がなされました。私のいるドレッシングチームから「ミス・ミスター」関連記事1関連記事2)が抜けていったのはそのせい。

 で、人も入れ替われば当然物も入れ替わります。
 要らない書類、要らない机、新しく入ってくる人員、そのためのスペース。
 これらの整理はすべて下っ端の役目です。


 つまり私の。


 しかしさすがに一人はキツイだろうと上司も配慮してくれたのでしょう。
 私の次に下っ端の人と一緒にやることになりました。

 まずは要らない書類の整理から。
 『保留』という名の下にごちゃ混ぜになった書類をキャビネットから出し、片っ端からダンボール箱に詰めていきます。後で「やっぱりいる!」とかいうクレームは当然却下です。
 私ともう一人の先輩の独断と偏見で、ひたすら詰め込んでいきます。
 次々と積み上がって行くダンボール箱。
 それが十個ほどたまった時、私達は一息つくことにしました。

「さすがに疲れるね」

 給茶器のある休憩室でくつろぎながら、互いに顔を見合わせます。
 ホントに疲れます。普段運動をしていないせいもあるのでしょうが、腕がパンパン。

「何かアレッスよねー。だんだんダンボール組み立てるのもメンドくなってきましたよねー」

 組み立てる、と言っても底をガムテープでふさいで止めるだけなのですが、疲労がたまってくるとソレすらも億劫になってきます。

「そーいや前にテレビで、かなり画期的な化粧箱見ましたよ」

 化粧箱、というのはお歳暮やお中元などを送る時に使う、ちょっと豪華な外箱のこと。内装も結構凝っていて、組み立て方も複雑です。
 しかし、以前私がテレビで見たのは、ソレがなんとワンステップで出来る構造になった化粧箱。

「へーぇ。どんな」

 聞かれたので説明しようとしますが、なかなか上手い言葉が思い浮かんできません。

「だから……その、まず端を立てでてすね。内っかわに折り込む様に力を入れると箱ができるんですよ」

「サッパリ分かんない」

 でしょーね。

 とはいえアレは映像を見せないと何とも言えません。
 なのでジェスチャーで何とか伝わらないかと思って、身振り手振りを交えながら説明しようとすると、







「だからこう……バッってやってシャキッ! ってなったら、ガタン! って感じなんですよ」








 ……は!






「余計わからん」








 ど、毒されている……。








 ミス・ミスター・ウィルス……。いつの間に……。







 おかげでこれからは自我を保つため、毎日が緊張の連続です。
 俺は正常だあぁぁぁ! ヽ(`Д´)ノ コンチクショォォォォォ!!



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『遠い記憶の彼方に』を読んで下さった方! どうも有り難うございました! 『オモシロイ』。その一言が何よりも嬉しいです!

『ちょっとだけ成仏、してくれますか?』を読んで下さった方! 有り難うございます!

『三度目の正直』と『明日の香り』を読んで下さった方! 有り難うございました! まったく毛色の違う作品でしたが、楽しんでいただけましたか?

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