嗚呼、ココにも一人……

 私の出身は大阪ですが、勤務先は東京です。
 職場では基本的に標準語で喋っていますが、同期の人や後輩が相手の場合は大阪弁に切り変えます。と、言うより自然に切り替わります(笑)。

 で、同じ部署に配属された『ヨソ様』
 最近、会社までの行き道で彼と一緒になることがちょくちょくありまして。まぁ朝は頭も働いていませんし、一人でぼーっと歩いてたいのですが、彼が職場の人間関係のことなどを訊ねてくるので色々と答えてあげたりしています。
 最初のウチは誰だって不安ですよね。

 今日も信号待ちをしていると、『ヨソ様』が追いついて話しかけてきまして。

「飛乃さんて、ドコから通ってるんですか?」

 今どこに住んでいるのかという話題になりました。
 私は横浜にマンションを持っているのですが、賃貸ではなく分譲です。そのことを言うと大抵の人は、「マジスか!?」「買ったんスか!?」「何でっスか!?」と根ほり葉ほり聞いてくるのであまり言いたくありません。なので、

「あー、せやなー。まぁ横浜のあたりやなぁ」

 と、言葉を濁しましておきました。

「あ、じゃあ寮じゃないんですね。いつ出たんですか?」

「二年目の終わりくらいやなー。あそこ汚いやろ」



 寮はホントに汚いんです。何の罰ゲームですか? ってくらいに。なので私はとっとと出てきました。



「まぁ確かに汚いですねー。家賃は安いですけどねー」

「せやなー」

 確かに月七千円なので、安いことは安いんです。あの汚さを許容できるんなら、お金はアホほど貯まることでしょう。

「僕も実家から通うか寮入るか悩んだんですけどねー。結局、寮にしちゃいました。実家からだと二時間以上かかるんで」

「そらキツイなー」

 二時間以上となると朝の六時半には家を出なければなりません。ちょっと厳しすぎるでしょう。






「それで飛乃さん、横浜って飛乃さんの実家なんですか?」








 なんでやねん。







 眠たい頭が一気に冷めました。


 どうやら彼には私の喋り方が標準語に聞こえたようです。

 
 ……まぁ、別にいいですけどね。


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『ちょっとだけ成仏、してくれますか?』を読んで下さった方! どうも有り難うございました! 最後まで飽きずに楽しめましたでしょうか?

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