これだから最近の若い奴は……

 今日、デスクワークをしている時、いきなり『死語使い』から衛生検査室に呼び出されまして。また何か知らないところでヘマでもしてしまったのかと、冷や冷やしながら出頭いたしました。
 部屋にいたのは彼女だけではなく、『ヨソ様』も一緒。
 で、私の顔を見てまず『死語使い』が、

「飛乃君さー、希釈液の分量間違えた?」

 と、疑わしげな視線で質問。
 予想通り私がヘマをやってしまったようです。

 希釈液というのは読んで字の如く、サンプル溶液を希釈するための液でして、試験管一本あたり9mlいれています。そこにサンプル溶液を1ml入れて十倍に希釈するわけですね。
 どうやら私の作った希釈液の量が違うのではないかというご指摘。
 で、発見したのは『ヨソ様』
 なにやら、彼が作った希釈液と液面の高さが違っているみたいなのです。


 普通、まずは自分の作ったヤツ疑うだろ。


 と、言いたいところなのですが、私も結構ポカミスをやらかすので強いことはいえません。
 取り合えず希釈液の中身を一本開けて、どちらが間違っているのか確認することに。もし私の方が間違っていた場合、ソレを使って出していた過去のデータが全て怪しいということになってしまいます。

 測りに乗せたビーカーの中に希釈液を注ぎ、重量を測定。
 緊張の一瞬。
間違っていたのは――














 『ヨソ様』の方でした。






「あ、飛乃さん。疑ったりしてどうもすいませんでした」


 そしてすぐに彼の口から謝罪の言葉。


「あー、別に気にせんでええで。最初のウチは結構ミスるからな」


 まぁ私も鬼ではありません。自分のミスで昔のデータがおじゃんにならずにすんだという安堵感もあり、寛大な心でスルーしました。
 それに彼はまだ今年入ったばかりの新入社員。態度はデカく神経も図太いですが、新人のウチは大目に見ましょう。
 心に余裕を持った私はさらに彼を気遣い、


「俺も昔はよーミスったわ。ま、今でもよーやるけどな。あはははは」







「ですよねー」






 納得すんな!



 こんな楽しい新入社員と一緒に、毎日ガンバって仕事してます……。orz
 

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